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例の2700億円の研究基金 1500億円に減額 若手支援策案 [ちょいと明るい話題]

2009年10月19日(本日)の日経新聞によると、先端研究助成の2700億円が1500億円に減額。
そのうち1000億円を当初選んだ30人に。残りの500億円を若手研究者に。

若干心配な点
基金設立の当初から心配していたことの一つは、お金を使ったことがない人が このような大型の研究費を効率的に資金を利用できるのかという疑問。お金は持ったことがない人にとっては効率的な使い方が難しい。

今回は、誰もが知っている人が選ばれているので(これでよかったのかは疑問だが)、予算の使い方に関しては経験のある方々が選ばれていることだろう。

減額になったとはいえ、大型予算であることには違いがない。そこで提案だが、ぜひとも大学ならば准教授、助教をプロジェクトの運営(経営)に参加させ予算の使い方を彼らに公開するという案だ。

単に研究に人を従事させるところに留まらないで、研究費の効率的な使い方を学べるOJTの場として利用してもらいたいものだ。当然非効率なものもあるだろう、そのような課題を若手を中心に解決しながら学ばせるのだ。

ここで大型研究費の使い方を学んだ若手は、次のチャンスをよりよく生かすことができるだろう。

もう一つ心配な点
もう一点気になるのは、もともと2700億円で予算化していたものを1000億円で実施すると、プロジェクトによっては当初の目的を達成できなくなる可能性がある点だ。

また、もし減額されても問題なく実施できるとなると、当初の予算の根拠、審査はいったいなんだったのだろうか・・・と少し心配になる。政府は、その点も考慮して頂きたい。今回の予算は将来への投資だからだ。


よかった点
とてもよかったなと思われるのは、500億円を若手の養成に使うというとのこと。
これは090713のブログでも書いたが人材育成に資本投下してもらえるのは、確実に将来への布石であり本当に嬉しい話題だ。

私の提案
問題は、この資金の使い方だが、若手にただ資金をばら撒くのはどうかと思う。
そこで、こんなことをやってみてはどうだろうか?ハンズオンで国際的な研究者を育てる案だ。
これはホンダなど企業で実施されていた若手育成のコンセプトを利用した案だが、自分なりのアイディアを以下に示す。

1.公募により将来の研究計画を構築するために、海外インターンシップを希望する学生を募集する。
学生は、将来の研究計画、今回の海外訪問先の訪問理由、訪問先確保のための戦略、将来的なホスト研究機関との関係構築戦略などなど申請書に記載する。

2.セクターごとに審査委員会を組織し学生を審査する。

3.選ばれた学生は海外訪問を経て帰国後その経験と成果を発表する。当初の選考にもれた候補生は、その発表会に参加。もちろん発表会は公開。

4.発表会で選ばれた学生には、3年間の予算を付けて研究を実施する。

5.2年後に経過報告会を実施し、当初の3年に加えてプラス3年の継続予算を付けるかどうか判断する。

6.プラス3年の研究グラントを得た研究者は、5年目に再度審査発表会を行い、次の大型予算への申請権を得る。

6年間、研究を継続できた研究者には、プラス5年の大型プロジェクトへの申請権を得る。 
などなど・・・

若い人材の能力を国内に留めず、海外の一流の研究機関とのベンチマークさせながら、ハンズオンで育てる戦略的な人材育成方法だ。

政府で実施が難しいのならば、資金が許せば自分の会社でやってみたいプロジェクトである。

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